Nepal · Kathmandu → Pokhara
カトマンズ→ポカラの移動
——飛行機とバス、予約から乗り方まで
アンナプルナ方面へ向かうなら、まずカトマンズからポカラへ移動することになります。選択肢は実質2つ、飛行機(25〜30分)かバス(実質8〜10時間)。値段は10倍近く違い、リスクの種類も違います。この記事は、料金の仕組み・予約方法・当日の動き方・つまずきやすい点を、両方について実務ベースで整理します。
飛行機:25〜30分/USD建て
バス:実質8〜10時間/NPR 1,400〜2,000
情報時点:2026年8月
01結論:どちらを選ぶか
先に全体像を出します。金額差は約10倍、時間差は約20倍です。
| 項目 | 飛行機 | ツーリストバス |
| 所要 | 25〜30分(飛行時間) | 宣伝6〜7時間/実質8〜10時間 |
| 料金(外国人) | USD 120〜145 前後(片道・目安) | NPR 1,400〜2,000(座席等級による) |
| 出発 | トリブバン国際空港 国内線ターミナル | ソラクッテ(Sorhakhutte)ツーリストバスパーク |
| 出発時刻 | 早朝から日中に多数(1日10便以上) | 朝7:00が主流(受付6:30) |
| 予約 | 航空会社サイト・代理店・宿 | 代理店・宿・オンライン予約サイト |
| 主なリスク | 霧・悪天候による欠航/遅延 | 渋滞・工事・落石や地滑りによる遅延 |
| 荷物 | 受託20〜25kg+手荷物5kg程度 | 屋根または床下の荷室(重量制限は緩い) |
結論として。日程に余裕がなく、到着当日から動きたいなら飛行機。費用を抑えたい、あるいは景色や道中そのものを楽しみたいならバス。トレッキングの起点として使うなら、飛行機を朝の便で押さえ、欠航に備えて翌日以降に予備日を1日置くのが最も破綻しにくい組み方です。
02飛行機:路線と所要時間
短距離のプロペラ機路線で、便数は多く、選択肢に困ることはありません。
- 飛行時間は25〜30分。離陸してすぐ降下が始まる感覚です。
- 運航会社はブッダ・エア(Buddha Air)とイエティ航空(Yeti Airlines)が中心。他にシュリー航空やシムリック航空が入ることもあります。
- 1日10便以上、朝から夕方まで運航。便数は季節と需要で変わります。
- 機材はATR 72などのターボプロップ機が中心です。
到着はポカラ国際空港(新空港)
ここは古いガイドと食い違うところです。2023年1月に開港したポカラ国際空港へ、国内線の発着はすでに移っています。旧ポカラ空港(市街地寄り)は、ジョムソム方面のSTOL便など一部の運航を残すのみです。
宿やタクシーに「空港」とだけ伝えると行き違いが起きえます。ポカラには空港が2つあり、送迎を頼むときは国際空港(新空港)だと明示してください。新空港はレイクサイド(湖畔の宿泊エリア)から見て市街の東側にあり、旧空港より少し遠くなります。
03飛行機:料金と三層運賃
ネパールの国内線には国籍によって異なる公定運賃があります。仕組みを知らないと、検索結果の値段がばらばらに見えて混乱します。
| 区分 | 通貨 | カトマンズ→ポカラ 片道の目安 |
| ネパール国民 | NPR | NPR 5,000〜6,500 |
| インド・SAARC諸国の国民 | NPR | NPR 7,000〜8,500 |
| その他の外国人(日本人はここ) | USD | USD 120〜145 前後 |
日本のパスポートで乗る場合、適用されるのはUSD建ての運賃です。ネパール国民向けの安い運賃は購入できません。予約サイトによって表示が $106 だったり $202 だったりするのは、為替・手数料・空席状況の違いによるものです。
外国人が選べる運賃クラスは限られます。ブッダ・エアの場合、外国人に開放されているのは通常の「Y」クラスのみという案内が出ています。安価な下位クラスは国内向けであり、外国人は選択できません。そのぶん受託手荷物の枠は大きめになります(後述)。
金額は目安です。公定運賃は改定されますし、燃油や為替でも動きます。この記事の数値は2026年8月時点で確認できた範囲のもので、発券時は必ず航空会社の画面で最終金額を確認してください。
04飛行機:予約方法
日本から事前に取る方法と、現地で取る方法があります。ピーク期(10〜11月・3〜4月)は事前が無難です。
方法A:航空会社のサイトで直接(推奨)
- ブッダ・エアまたはイエティ航空の公式サイトを開き、区間(KTM → PKR)と日付を指定します。
- 国籍の選択を間違えないこと。外国人はUSD運賃になります。ここでネパール国籍を選ぶと、搭乗時に差額を請求されるか搭乗を断られます。
- パスポート情報を入力し、クレジットカードで決済します。
- Eチケットがメールで届きます。紙に印刷しておくと確実です。空港のWi-Fiや電波は当てにしないでください。
海外発行カードが弾かれることがあります。ネパールの決済ゲートウェイは3Dセキュアの挙動が安定せず、日本のカードで失敗する例が報告されています。失敗した場合は方法Bに切り替えるのが早いです。
方法B:現地の代理店・宿に頼む
タメル(カトマンズの宿泊エリア)の旅行代理店や、宿のフロントで手配できます。手数料は乗りますが、決済の失敗がなく、欠航時の振替も代わりに交渉してもらえるのが実利です。トレッキングのガイドを代理店経由で手配しているなら、その会社にまとめて頼むのが最も手間がかかりません。
方法C:オンライン旅行会社(OTA)
海外のOTAでも購入できますが、欠航・遅延時の振替が航空会社と直接やりとりできないぶん不利になります。ネパールの国内線は欠航が珍しくないので、この点は軽視しないほうがよいです。
いつ予約するか。ピーク期は4週間前を目安に。ただしトレッキングの起点として使うなら、早すぎる予約より、日程が確定してから取るほうが結果的に安く済みます。変更手数料のほうが差額より高くつくためです。
05飛行機:当日の流れ
国内線ターミナルは国際線とは別棟です。国際線側に行ってしまう人が一定数います。
- 出発の90分前には空港へ。タメルからタクシーで20〜30分ですが、朝の渋滞を見込んでください。
- トリブバン国際空港の国内線ターミナルへ。国際線ターミナルとは建物が分かれています。
- 入口で手荷物検査。パスポートとEチケットを提示します。
- 航空会社のカウンターでチェックイン。受託手荷物を預け、搭乗券を受け取ります。
- 待合室へ。搭乗案内は放送が聞き取りにくいことがあるので、周囲の動きと掲示に注意してください。
- バスでタラップまで移動し、搭乗。座席は自由な場合もあります。
手荷物
| 航空会社 | 受託手荷物 | 手荷物(機内持込) |
| ブッダ・エア | 運賃クラスにより15〜25kg(外国人が使うYクラスは上限側) | 5kg程度 |
| イエティ航空 | 20kg | 5kg程度 |
トレッキング装備なら、まず超過しません。寝袋・登山靴・ダウンを入れても20kgに収まるのが普通です。むしろ注意すべきはジョムソンやルクラなど山岳路線で、そちらは受託+手荷物の合計10〜15kgと一気に厳しくなります。ポカラ線と混同しないでください。
右側の席
カトマンズからポカラへ向かう場合、進行方向の右側にヒマラヤが見えます。晴れていればマナスルやアンナプルナ連峰が見えることがあります。座席指定ができるなら右側を選ぶ価値はあります。
06飛行機:注意点
欠航は珍しくない
最大の弱点はここです。霧・雲・強風で簡単に飛ばなくなります。とくに冬(11〜2月)の朝はカトマンズ盆地に霧が出やすく、午前便がまとめて遅延・欠航することがあります。
- 朝の便を選ぶ。午後は雲が発達しやすく、また午前便が遅れると玉突きで後続も崩れます。
- 翌日に予備日を1日置く。トレッキングの初日を到着当日に詰め込まない。
- 最悪はバスに切り替える。朝の便が飛ばないと分かった時点で判断すれば、当日中にポカラへ入れる可能性が残ります。切替の判断期限と欠航時の手続きは11節にまとめました。
安全性をどう考えるか
ネパールの航空会社は、2013年からEUの航空安全リスト(域内乗り入れ禁止リスト)に国ごと掲載されたままです。2026年6月の見直しでも掲載が維持されました。これは個々の会社の運航実績というより当局の安全監督体制に対する評価ですが、事実として押さえておくべき点です。
実務上の影響として、海外旅行保険や一部のクレジットカード付帯保険で、この種のリストに載る運航者の利用が免責になっていないかを確認しておくことを勧めます。約款の書き方は保険会社ごとに違うため、一律には言えません。
そのうえで、この路線は平地間の短距離定期便であり、事故報道が多いルクラやジョムソンのような山岳STOL路線とは性格が異なります。「ネパールの国内線」とひとくくりにせず、路線ごとに分けて考えるのが実態に近いと言えます。
07バス:種類と料金
外国人が使うのは基本的に「ツーリストバス」です。ローカルバスとは別物なので、まずそこを区別します。
| 種別 | 料金の目安 | 特徴 |
| ツーリストバス(デラックス) | NPR 1,400 前後 | 座席指定・エアコン付き。標準的な選択肢 |
| スーパーデラックス | NPR 1,600 前後 | 座席が広め。車両が新しいことが多い |
| VIP/ソファバス | NPR 2,000 前後 | 2+1配列でさらに広い。長時間の負担が小さい |
| ローカルバス | NPR 700〜900 程度 | ゴンガブ(新バスパーク)発。停車が多く時間が読めない |
ツーリストバスは途中で朝食・昼食の休憩に停まります(食事代は別途)。車内にトイレは基本的にありません。
グリーンライン(Greenline)は現在この区間を運行していません。コロナ禍以降、カトマンズ〜ポカラ線のサービスは再開されていないと複数の情報が伝えています。古いガイドブックやブログには「グリーンラインが快適」という記述が残っているので、そのまま探すと行き詰まります。現在は他社のVIPクラスが同等の位置づけです。
差額はせいぜい NPR 600(日本円でおよそ600〜700円)です。8〜10時間乗ることを考えると、上位クラスを取る費用対効果は高いと言えます。
08バス:予約方法
方法A:宿・タメルの代理店(最も確実)
タメルには旅行代理店が密集していて、どこでも翌日のバスを手配できます。宿のフロントに頼むのが最も簡単で、手数料も大きくありません。前日の夕方までに頼めば通常は間に合います。
方法B:オンライン予約サイト
ネパールのバス予約サイトや、バス会社自身のサイトから購入できます。事前に座席を確定させたい場合に有効です。支払い後にチケットまたは予約番号がメールで届くので、印刷またはスクリーンショットを用意しておいてください。
座席の選び方
- 前方の席を取ると揺れが小さく、酔いにくくなります。山道のカーブが続くので、これは体感差が大きいです。
- 進行方向の右側は谷側で眺めが良い一方、日差しが強く当たる時間帯があります。
- 最後列は跳ねます。避けたほうが無難です。
予約のタイミング。ピーク期(10〜11月、3〜4月)は3〜5日前を目安に。それ以外の時期なら前日でもほぼ取れます。
09バス:当日の流れ
出発地の間違いが最も多いつまずきです。
ツーリストバスの発着はソラクッテ(Sorhakhutte)ツーリストバスパークです。かつての乗り場だったカンティパット(Kantipath)は2018年に閉鎖されており、現在は使われていません。古い情報を見てカンティパットへ向かうと乗り遅れます。タメルの北西、徒歩圏内です。
- 6:30までにソラクッテへ。チケットに記載の受付時刻に従ってください。タメルからは徒歩15〜20分、タクシーなら5分程度です。
- 係員にチケットを見せ、自分のバスを確認します。同じ時刻に何台も並ぶので、車体の行き先表示と会社名を照合してください。
- 大きな荷物は屋根または床下の荷室へ。貴重品と、その日に使うものは手元に残します。
- 7:00頃出発。ここからバラジュ、スワヤンブー、カランキと市内で数か所停まりながら、カトマンズ盆地を抜けます。
- 途中、朝食と昼食の休憩が入ります。食事代は別払いです。
- ポカラ到着はツーリストバスパーク。レイクサイドまではタクシーで10分程度です。
持っていくと効くもの。酔い止め(山道が延々続きます)、水と軽食、上着(エアコンが効きすぎることがある)、モバイルバッテリー、耳栓。トイレは休憩時のみなので、水分は計画的に。
10バス:道路事情と所要時間
「6〜7時間」という表示を信じないでください。ここが一番の注意点です。
ルートはプリティビ・ハイウェイ(Prithvi Highway)、距離にしておよそ150〜165km。全線舗装ですが、高速道路ではなく山岳道路です。片側1車線でカーブが連続し、トラックの後ろにつくと速度が出ません。
| 条件 | 実際の所要 |
| 条件が良いとき | 7〜8時間 |
| 平均的なところ | 8〜10時間 |
| 工事・繁忙期・悪天候 | 10〜12時間 |
遅れる原因
- カトマンズ盆地の出入口(ナグドゥンガ)の渋滞。ここを抜けるだけで30分以上かかることがあります。2.7kmのトンネルが建設されており、2026年7月時点で最終試験段階と報じられていますが、開通状況は要確認です。開通すればこの区間は大幅に短縮されます。
- 拡幅工事。ムグリン〜ポカラ間の拡幅が長期化しており、区間によっては片側交互通行になります。
- 地滑り・落石。ナラヤンガート〜ムグリン間には多数の地滑り危険箇所が指定されています。モンスーン期(おおむね6〜9月)は数時間から数日の通行止めが起こりえます。
飛行機の欠航に備えてバスへ切り替える場合、この所要時間を織り込んでください。朝7:00発で、ポカラ到着は夕方から夜になります。到着当日に何かを予定するのは避けたほうが安全です。
タクシー・専用車という選択肢。4〜5人で動くなら、車をチャーターする手もあります。出発時刻を自分で決められ、写真を撮りたい場所で停まれるのが利点です。所要はバスとほぼ同じか、やや短い程度。料金は交渉制なので、複数の代理店で相見積もりを取ってください。
11欠航したときの動き方
朝の便が飛ばないのは珍しくありません。決めておくべきなのは「いつまでに陸路へ切り替えるか」の一点です。
陸路の選択肢は、時間帯で変わる
ここが実務上いちばん効くところです。朝の便が欠航と分かる頃には、ツーリストバスはもう出た後になります。
| 手段 | 出発できる時間帯 | 所要 | 料金の目安 |
| ツーリストバス | 朝7:00のみ(受付6:30) | 8〜10時間 | NPR 1,400〜2,000 |
| ローカルバス | 早朝〜16:00頃まで随時(ゴンガブ発) | 6〜10時間 | NPR 600〜900 |
| 車をチャーター | いつでも | 5〜8時間 | USD 100前後 |
所要時間は情報源によって開きがあります。ツーリストバスを8〜10時間とする一方、ローカルバスや車を6〜7時間とする案内もあります。停車回数の差で説明はつきますが、道路状況次第で10時間を超えることもあるため、切替を判断するときは長いほうで見積もってください。
なぜ「宿に」伝えるのか
代理店でも航空会社でもなく宿なのは、欠航が分かる時間帯に、車を1台すぐ出せる相手が宿しかいないからです。
- その晩、対面で話せるのは宿のフロントだけ。深夜着なら、チェックインの数分が唯一の機会になります。翌朝に代理店を回る時間はありません。
- 欠航が確定するのは早朝から午前です。その時間に電話一本で動いてくれる窓口が要ります。フロントは夜間も人がいるのが普通で、朝いちばんに連絡がつく数少ない相手です。
- 宿は普段から車を手配しています。空港送迎や市内観光で使うドライバーとつながりがあるため、「今から1台」に応じられます。ゼロから探すのとは速度が違います。
- 空港で客引きと交渉せずに済む。足元を見られる場面を避けられますし、料金の相場も前夜のうちに聞いておけます。
伝えるのは一言で足ります。「明朝の便が欠航したら、車でポカラへ行きたい。手配できるか、いくらか」。前夜のうちに料金の目安まで聞いておくと、当日は電話するだけになります。
リミットを計算する
「早めに判断」では動けないので、時刻を出します。逆算の式はこれだけです。
判断リミット = ポカラ必着時刻 −(陸路の所要・長いほうで見積もる)−(空港を出て乗車するまで:約1時間)
ポカラ必着時刻は、翌朝にトレック開始のジープが出る前提だと2段階になります。
- 18:00着——その日のうちにガイドと顔合わせ、ACAP確認、ジープ手配まで終わる。本来の形。
- 22:00着——打ち合わせは翌朝に持ち越し。翌朝の出発は成立するが、ここが限界。
| 目標 | 手段 | 所要(長め) | 出発リミット | 判断リミット |
18:00着 (本来の形) | 車をチャーター | 8時間 | 10:00 | 09:00 |
| ローカルバス | 10時間 | 08:00 | 実質間に合わない |
22:00着 (限界) | 車をチャーター | 8時間 | 14:00 | 13:00 |
| ローカルバス | 10時間 | 12:00 | 11:00 |
結論:13:00が絶対のリミット。これを過ぎると、車を使っても当日中のポカラ着が怪しくなります。そして09:00までに判断できれば、夕方に着いて本来の予定を消化できます。この4時間の差が、そのまま初日の質になります。
「あと1便待つ」が危ないのは、待っている間にこの表を下へ落ちていくからです。09:00の判断なら車で夕方着。11:00まで粘るとバスは夜着コース。13:00を過ぎたら、その日にポカラへ入れない可能性が出てきます。
ローカルバスが16時頃まで出ていることは、この用途では救いになりません。16:00発では所要10時間で深夜着になり、翌朝の出発に耐えません。バスを使うなら午前中まで、それ以降は車という切り分けになります。
当日の順序
- 空港へ向かう前に運航状況を確認する。この時点で欠航が確定していれば、7:00のツーリストバスに間に合う可能性が残ります。ただし実際には「遅延」としか出ないことのほうが多いです。
- 空港で待機。霧は午前中に晴れることが多いため、航空会社は欠航を確定させず遅延を重ねます。自分の締切時刻を決めておかないと、ここで判断が先送りになります。
- 締切に達したら、欠航確定を待たずに動く。払い戻しは後から手続きできます。先に宿へ電話して車を出してもらい、そのうえでカウンターへ行くのが順序として速い。
- 空港を出て乗車まで約1時間を見込みます(カウンター対応・市内への移動・乗車)。上の表はこの1時間を引いた数字です。
欠航時の手続き
- 全額返金か、次便への振替。これが原則です。ブッダ・エアは、欠航の場合はすべての運賃種別で全額返金と案内しています。
- 天候による欠航は「不可抗力」扱い。返金や振替は受けられますが、宿泊費や代替交通費まで航空会社が負担することはありません。陸路に切り替えた費用は自己負担が前提です。
- 窓口は予約経路で変わります。航空会社で直接買ったなら空港のカウンター、代理店や宿で頼んだならその窓口。代理店経由なら、こちらから空港で交渉しなくて済むのが利点です。
- 欠航証明書をその場でもらう。保険の「航空機遅延費用」を請求するときに要ります。後から取り寄せるのは手間なので、カウンターで必ず依頼してください。
- 領収書を残す。切り替えた陸路の運賃、余分に発生した宿泊費。保険の対象になる可能性があります。
保険の確認は出発前に。海外旅行保険の「航空機遅延費用」オプションには、実費を精算する「実損払型」と、条件を満たすと定額が出る「定額払型」の2種類があります。定額払型の場合、領収書を集めても支払額は増えません(例:6時間以上の遅延・欠航で1事故につき1万円)。車をチャーターすると差額は自己負担になるので、自分がどちらに加入しているか、何時間の遅延から対象かを、約款で先に見ておいてください。ネパールの国内線は欠航が織り込み済みの世界なので、この特約は効きやすい部類です。
12決め方
| こういう場合 | 選択 |
| 日程が短い/トレッキング初日を早めたい | 飛行機(朝便) |
| 予備日を1日以上確保できている | 飛行機。欠航してもバスに振り替えられる |
| 費用を抑えたい | バス。差額はUSD 100以上 |
| 山岳路線の飛行機に不安がある | バス。判断としては筋が通っている |
| モンスーン期(6〜9月)に移動する | 飛行機。道路の通行止めリスクが上がる時期 |
| 冬(11〜2月)の朝に移動する | 飛行機を取るなら欠航前提で予備日を |
トレッキングの起点として使うなら。朝の飛行機を押さえたうえで、欠航したらその日のうちにバスへ切り替えるという二段構えが、費用と確実性のバランスが最も良くなります。ただしバスは朝7:00発が主流なので、飛行機が飛ばないと分かるのが昼なら、その日のバスにはもう乗れません。結局は予備日を1日持っているかどうかで決まります。
H更新履歴
| 日付 | 内容 |
| 2026-08-04 | 11節「欠航したときの動き方」を追加。朝の便が欠航した時点でツーリストバスは出た後になるため、残る陸路(ローカルバス・車のチャーター)を整理し、ポカラ必着時刻から逆算した判断リミットを時刻で算出(本来の形なら09:00、限界は13:00)。宿へ前夜に伝える理由、欠航時の返金・振替の手続き、欠航証明書の取得も併せて記載した。 |
| 2026-08-04 | 初版公開。飛行機(三層運賃・予約方法・当日の流れ・欠航対応)とバス(種別と料金・予約・出発地・道路事情)を、2026年8月時点で確認できた情報にもとづき整理。ポカラ国際空港への国内線移行、カンティパット乗り場の閉鎖、グリーンラインの運行休止など、古い情報が残りやすい点を明示した。 |